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【仙台市宮城野区のしらとり歯科医院が解説】インプラントは天然歯より危ない?手術後のリスクを減らすメンテナンスと「サイレントディジーズ」の真実

仙台市 宮城野区 しらとり歯科医院です。今回からは、インプラント手術後のメンテナンスについて解説していきます。お手入れが上手くいかないとインプラントも天然の歯のように歯茎が腫れ、骨が溶けるリスクがあることをご存知でしょうか。

 

 

 

【目次】

■サイレントディジーズとは?歯周病・むし歯だけじゃない!天然歯とインプラントに共通する【歯を失う主な原因】

・歯が抜けてしまう主な原因

・天然歯とインプラントに共通する「サイレントディジーズ」

 

■インプラントと天然歯の決定的な違い「歯根膜」を炎症の視点から考える

・過去記事の振り返り:天然歯とインプラントの大きな違い(歯根膜の有無)

・一般的な「歯周病」のイメージとは?

 

■歯磨きに潜む落とし穴!30代の「歯周病予備軍」が3分の2に増える理由

・30代の約3人に2人が抱える「歯周病予備軍」という現状

・磨いているつもりでも…「むし歯予防」と「歯周病予防」のギャップ

 

■天然歯とインプラントの決定的な違い:「歯根膜」の有無が分ける感染のスピード

・天然歯よりも進行が早い!インプラントに潜む感染リスク

・デリケートなケアが必須!インプラントはなぜ感染に弱いのか

 

 

 

 

■サイレントディジーズとは?歯周病・むし歯だけじゃない!天然歯とインプラントに共通する【歯を失う主な原因】

 

・歯が抜けてしまう主な原因

歯が抜けてしまう原因・理由をご存知でしょうか。トップ1、2で半分以上の割合を占めていて、1番が歯周病(約40%)、2番目がむし歯(約30%)、3番目が破折(約20%、歯をぶつけたり、もろくなって割れたり、ヒビが入った状態)と言われています。実は、天然の歯と同様にインプラントも、お掃除やお手入れが上手くできないと、炎症が起こり周囲の歯茎が腫れて、骨が溶けてしまいます。

 

 

・天然歯とインプラントに共通する「サイレントディジーズ」

共通点として、天然の歯もインプラントも基本的には、「痛みをともわないで炎症が進んでいく」ということです。「サイレントディジーズ」と言うくらい歯周病は、腫れや出血といった症状が歯茎にとどまっていたものが、気づいた時には骨にまで影響が出てしまいます。

 

 

 

■インプラントと天然歯の決定的な違い「歯根膜」を炎症の視点から考える

 

・過去記事の振り返り:天然歯とインプラントの大きな違い(歯根膜の有無)

過去の記事(記事名:しらとり歯科医院が答える!インプラント治療のギモン|歯を失う前に知っておきたい「噛む力」と「食感」の真実2)でお話ししたように、インプラントと天然の歯は「歯根膜」があるかないかで大きく違いが出てきます。以前は歯ざわりや歯ごたえといった「食感」に着目し「歯根膜」についてお話ししましたが、今回は炎症という視点からお話します。

 

 

・一般的な「歯周病」のイメージとは?

「歯周病のイメージを教えてください」と聞くと、「歯茎が熟れたトマトのようにグチュグチュになって、骨が溶けて歯がグラグラする」といったような答えを多くの方がします。もしかしたらテレビや雑誌などでそんなイメージ画像を一度は見た事があるかもしれません。重度歯周病になると、まさにそのような症状、状態になります。

 

 

 

 

 ■歯磨きに潜む落とし穴!30代の「歯周病予備軍」が3分の2に増える理由

 

・30代の約3人に2人が抱える「歯周病予備軍」という現状

今、「日本人30代の約3人に1人は、口の中に歯周病の状態になっている歯がある」と言われており、さらに「歯茎や歯を支える骨に何らかの異常が見られる人」を含めると、約3人に2人に人数が増えると言われています。

 

 

・磨いているつもりでも…「むし歯予防」と「歯周病予防」のギャップ

ある電動歯ブラシメーカーが行った調査によると「歯磨きを適切に行えていた」方は「10人に1人、10%程度」だったそうです。昨今、オーラルケアの意識が高まったことで、歯ブラシや歯磨き粉の種類も増え、時間を作って歯磨きを行っている方も多いかと思います。実際に患者さんのお口の中を診察してギャップとして感じることがあります。それは当てるべきところまで、手入れが行き届いていないために、「むし歯予防はできていても歯周病の予防があと一歩できていない場合が多い」ということです。「歯と歯の間や歯と歯茎の境目の汚れを取り切れているのか」が大切で、歯の表面のおおまかな汚れは取れていても、細かい部分の汚れは残りがちです。

 

 

 

 

■天然歯とインプラントの決定的な違い:「歯根膜」の有無が分ける感染のスピード

 

・天然歯よりも進行が早い!インプラントに潜む感染リスク

基本的に、最初から先程のような「典型的な歯周病の症状」を呈しているわけではありません。前置きが長くなりましたが、今回お伝えしたいことは「歯根膜のないインプラントは、天然の歯よりも早いペースで感染や炎症が進行していくということ」です。

 

 

 

 

・歯を護る「バリア(防波堤)」としての歯根膜の役割

ヒトの体はよくできていて、「歯と歯の間や歯と歯茎の境目」に多少磨き残しがあったとしても、歯周病はいきなり進行しません。歯周病の菌から歯を護るように「歯茎や歯根膜」がバリア、防波堤の役割をします。バリア、防波堤が働いていることで、歯周病菌やその毒素が歯や周囲の骨にまで侵入しないようになっています。

 

 

・デリケートなケアが必須!インプラントはなぜ感染に弱いのか

歯がなくなると、「バリア、防波堤」である歯根膜は無くなってしまい、歯茎は痩せてしまいます。

そういった意味では、天然の歯と比べ、インプラント治療後の手入れは少しデリケートに行わなければなりません。

 

 

当院はGBTに基づき、専用のパウダークリーニング機器を用いてインプラントのお手入れを行なっております。ご自分の歯はもちろん、ご自宅でのセルフケアなどわからない事がありましたら、いつでもお申し付けください。

 

次回に続く