仙台市 宮城野区 しらとり歯科医院です。6月4〜10日は歯と口の健康週間、6月4日は6(む)と4(し)の語呂合わせで、「むし歯予防の日」でした。前回に続き、「子どもの歯周病」そして「お子様の歯磨き実態調査」についてお話しします。
1.今さら聞けない歯周病の疑問
・お財布に優しい🫢!毛先が広がったら歯ブラシ交換はもう古い?
・正解って?誰もが気になる口臭とその対策
・ちょうど良い頻度は?🤔歯科検診、歯のクリーニングの間隔
・ 2人に1人?「子どもの歯周病事情、歯周病界隈」
〈2人に1人?「子どもの歯周病事情、歯周病界隈」〉
①子どものむし歯事情、むし歯界隈
②子どもの歯周病事情、歯周病界隈
2人に1人?「子どもの歯周病事情、歯周病界隈」
①子どものむし歯事情、むし歯界隈
今、「子ども界隈」でむし歯が減っています。そして一方で、歯周病が増えていると言われています。1980年、その頃は12歳でむし歯の平均本数は平均5.5本。2021年は平均0.63本にまで減っています。中学1年生の40人1クラスのうち、35人までが1本以下、そして数本が2.3人、1人が10本ぐらいのイメージです。
※平均の話なので、食生活や環境などによって、「むし歯になりやすさ」と「むし歯の本数」にはは個人差があります。
むし歯が減ったのはどうしてでしょうか。保護者側の意識の変化、そしてフッ素入りの歯磨き粉の普及が要因だと考えられます。フッ素は歯の表面につくことで歯の質を強くし、むし歯の初期の段階だと表面を修復してくれます。また、年齢ごとにフッ素の濃度やつける量が決まっています。お子様のむし歯について、後日お話しするとして、歯ブラシや歯磨き粉でお悩みの方がいらっしゃいましたら、お声がけください。
②子どもの歯周病事情、歯周病界隈
よくテレビCMや雑誌などで、「予防歯科」や「歯周病」について話が出てくるかと思います。35歳以上の8割が歯周病と言われていますが、実は歯周病は大人だけの病気ではありません。厚生労働省の調査では、10歳以上のお子様の2人に1人が歯周病の初期症状の歯肉炎、そして4人に1人は歯石があると報告しています。
YouTubeで、「子ども 歯周病」と調べると、「子どもの歯周病が増えているって本当?その原因と予防法は?」のタイトルで、北日本放送(KNB)公式チャンネルが「最近の子どものむし歯、歯周病事情」について取り上げています。
そこで富山県歯科医師会常務理事(2023年当時)魚住先生は、「子どもの歯周病が増えている背景」を次のように説明しています。
魚住先生が考える
【子どもの歯周病増加の背景として考えられること】
・口呼吸する→口の中が乾燥
・やわらかいものを食べる→噛む回数が減り、唾液量が減少
・間食の増加
魚住先生が考える
【歯周病を防ぐために大切なこと】
「顔と同じで口の中も2人として同じ形はないため、1人1人に合った歯磨きの仕方、ケアを実践することが大切です」
しらとり歯科医院からの提案
歯周病と聞いて、どのようなイメージをするでしょうか。「歯ぐきが腫れて、出血する」、「歯がグラグラになる」…。当たり前のようですが、歯周病は歯肉炎と歯周病の総称です。最初は歯ぐきに炎症がある歯肉炎、それが進行して炎症が骨まで達する歯周炎になります。共通して言えるのは炎症が起きて「出血すること」です。
年齢関係なく、磨き残しがあったり、口の環境が悪かったりすると炎症が起こります。また歯周病はサイレントディジーズと言われ、痛みがなく静かに進行するのが特徴です。たとえ年齢が低く、乳歯列の状態でも出血、炎症が起きていれば歯肉炎、立派な歯周病です。
お子様の歯石について
「10歳以上のお子様の4人に1人は歯石がある」と言われています。先日も保育園、幼稚園の検診に伺いましたが、何人かは歯石が付着していました。共通して言えることは、歯石が舌の前歯の裏側に付いていることです。口の中は唾液腺といって、つばが出てくる場所が何ヶ所かあります。その1つが舌の裏側、ちょうど下の前歯付近にあります。
食生活や口呼吸など、色々な要因が考えられますが、歯磨きをチェックしたり、仕上げ磨きを行う際に下の前歯に注意してみてください。磨き方や、歯ブラシ、歯磨き粉でお困りの方がいらっしゃいましたらお声がけください。