BLOG

ブログ

母乳、離乳食からのむし歯予防

マイナス1歳からのむし歯予防②
〜菌の質を変える(悪玉菌から善玉菌へ)?🤔〜
「生まれてから2歳まで、母乳、離乳食からのむし歯予防」

お母さんとお子様のはしやスプーンの共有を避ける、甘いもの控える、フッ素入りの歯磨き粉やジェルを使う、歯科医院(小児歯科)でのフッ素塗布を行うなど、日頃からお子様のむし歯予防に気を遣われることが多いと思います。今回は「マイナス1歳からのむし歯予防①」に続き、「はじめのむし歯予防」、「乳歯の萌えはじめに気をつけたいむし歯予防のポイント」についてお話しします。

※「むし歯予防」や「むし歯菌の母子感染」について、いろいろな考え方や方法があります。今回は一つ参考にして頂ければと思います。

 

よく腸内細菌の話を聞くことがあると思いますが、口の中も状況が似ています。腸内も口の中も菌には「良いやつ・善玉菌」と「悪いやつ・悪玉菌」がいます。普段のお手入れを工夫することで、悪い菌を減らし、良い菌を増やして口の中の菌の環境を変えることができます。

ではここで悪玉菌とはどのようなものなのか、イラストを交えて簡単に説明します。

〜悪玉菌って?むし歯菌の定着の仕組み〜
① 食事や飲み物を飲んだ後は口の中がネバネバする(このネバネバを不溶性グルカンと言います)
② ネバネバが歯1本1本、歯の表面に張り付く
③ ネバネバにむし歯菌(悪玉菌)がくっついてしまう

④ くっつきが上手くいくと、どんどん菌が定着・増殖してしまう

 

ここで言う善玉菌は、害がない菌のこと。悪玉菌は、口の中のネバネバ(不溶性グルカン)にくっついたり、住み着いたりする菌のことです。

むし歯菌は、生きていくために口の中の磨き残し(糖分)を食べて、排泄物として歯を溶かしてしまう酸を出します。最初はただ歯の表面が溶けるだけですが、放っておくと溶ける範囲が広がっていきます。根っこの近くまで歯が溶けると、酸が歯の根っこ(神経)を刺激して、「痛み」や「しみる」といった症状が出てきます。

口の中で悪玉菌は、歯の表面や歯茎にくっつくのが大好きです。「悪玉菌を善玉菌に」歯や歯茎の表面から剥がれやすい状態にしていくことが、むし歯感染予防の手助けをしてくれます。

ちなみに、口の中の細菌数は、1mlあたり数億から数十億程度いるそうです。そんな、おびただしい「菌の数や量」に抵抗し続けるより「菌の質」で勝負した方が確実かもしれません。
ではどうのようにして「悪玉菌を善玉菌に変える」ことができるのでしょうか。

次回に続く