仙台市 宮城野区 しらとり歯科医院です。前回に引き続き先日行われた、日本口腔インプラント学会第45回 近畿・北陸支部学術大会(大阪歯科大学 楠葉キャンパス)でのお話をもとに、「インプラント治療後のメインテナンス」についてお伝えします。

【目次】
1. インプラント治療後の成功を左右する!仙台市宮城野区のしらとり歯科医院が実践する「長期予後のためのメインテナンス」
・長期予後の鍵は「術前の検査段階から始まるメインテナンス」
・インプラントの成功率を高める精密な埋入計画と術前診断
2. インプラントの予後を左右するのはメーカー?🤔仙台市宮城野区の歯科医院が解説する「成功の鍵」
・インプラントメーカーや種類を気にされる患者様へ
・インプラント治療の予後を左右する「術者の知識と技量」の重要性
3. インプラントを長持ちさせる秘訣!仙台市宮城野区の歯科医院が説く「車の車検」と同じメインテナンスの重要性
・「車の車検」をイメージ!欠かせない歯科医院でのインプラントの定期点検
4. 50年以上の実績!仙台市宮城野区の歯科医院が目指すインプラントサポート
・50年以上の長期実績!インプラント治療の父が語る「一生涯の付き合い」
・天然歯と全身の健康を考えるべき「医科連携」メインテナンス

1.インプラント治療後の成功を左右する!仙台市宮城野区のしらとり歯科医院が実践する「長期予後のためのメインテナンス」
長期予後の鍵は「術前段階から始まるメインテナンス」
先の学会、専門医教育講座では、「インプラント治療後のメインテナンスと長期予後」というタイトルでお話がありました。「メインテナンスの重要性をいかに患者さんにお話しするのか」、そして大切なのは「メインテナンスはインプラントの手術を行う前の検査段階から始まっている」ということです。
インプラントの成功率を高める精密な埋入計画と術前診断
「長期予後を考える上で歯科医師側に求められる最も大切なことは、メインテナンスが容易にできる環境づくりであろう。それは埋入計画の段階から始まる。まずは埋入ポジションが極めて大切であり、インプラント周囲の骨や歯肉の厚み、アバットメントの材質や…などもその後の予後に影響してくる。」
日本口腔インプラント学会のガイドラインにも記載があるように、当院でも口内法エックス線検査、パノラマエックス線検査やCT による術前診断、コンピュータソフトによるシミュレーションを行っています。そして手術に際し、治療内容はもちろん、事前に想定されることをプロトコールや過去の論文やデータなどを基に考えていきます。
「メインテナンス」と聞いて手術後のご自宅でのセルフケア、歯科医院での定期的なケアはイメージされるかもしれませんが、検査を行っている段階で歯科医師側が手術後、被せ物が入った後のこと(お手入れのしやすい状態など)を考えることも広い意味でメインテナンスだということです。

2.インプラントの予後を左右するのはメーカー?🤔仙台市宮城野区の歯科医院が解説する「成功の鍵」
インプラントメーカーや種類を気にされる患者様へ
インプラントの相談を行うために当院に来院される患者さんの中には、通院されていた病院で説明を受けた際に「このメーカーは世界トップシェアです」といった説明を受けている場合や、事前にインプラントメーカーの特徴を調べられている方がいらっしゃいます。現在、国内含め隣国の韓国など、多くのインプラントメーカーがあり、さらにメーカーによっても形状や性状の違いによって多くの種類が存在しています。
インプラント治療の予後を左右する「術者の知識と技量」の重要性
「インプラント治療の予後はインプラント材料のメーカに紐づいているとお考えの先生も多くいるとうかがいますが、やはり1番差が出るのは術者の知識と技量になります。」、ブローネマルク・ オッセオインテグレイション・ センター長の小宮山彌太郎先生が仰っているように、基本原則や、材料の特性を理解して選択すること、基本動作やテクニックを実践すること、生体の仕組みを理解し、メーカーに左右されないインプラント治療を身につける事が必要なのだと思います。

3.インプラントを長持ちさせる秘訣!仙台市宮城野区の歯科医院が説く「車の車検」と同じメインテナンスの重要性
「車の車検」をイメージ!欠かせない歯科医院でのインプラントの定期点検
また講演では、「整形外科の人工関節も緩んだり、交換したりする事があるのと同じように、口腔のインプラントは丈夫でもそれを支えるのは自分の骨だから、骨が弱ればインプラントも外れてしまうので、定期的なメインテナンスが必要」とお話がありました。
例え話としてインプラントは「工業製品」であり、車を例に考えると、法定点検や数年に1度車検があるように、たとえ調子が良くても定期的に歯科医師によるメインテナンスが重要になっていきます。(※インプラントの場合はもっと間隔が短いです)
ケアの状況はもちろん、噛み合わせや周囲の天然歯との関係など慎重に、丁寧にメインテナンスするかによって、予後が変わっていきます。

4.50年以上の実績!仙台市宮城野区の歯科医院が目指すインプラントサポート
50年以上の長期実績!インプラント治療の父が語る「一生涯の付き合い」
今日行われているインプラント治療は、1960年代の臨床応用から50年以上が経過しています。実際の海外での長期症例として、当時から50年以上経過された方(世界で2番目にインプラント治療を受けた方)がご健在で、今日も安定して使用されていると報告されています。
パイオニア、「インプラント治療の父」であるペル・イングヴァール・ブローネマルク先生が過去に「インプラント療法とは、患者が先に亡くなるか、君が仕事を止める時か、どちらかまで関係が続くものだから、そのつもりで患者に接しなさい。」と仰っています。
天然歯と全身の健康を考えるべき「医科連携」メインテナンス
日本は超高齢社会に突入し、歯をぶつけたたり、事故で歯の保存が難しくなった若い方から、ご年配の方まで年齢関係なく、インプラント治療が適応となる方がいらっしゃいます。インプラントはもちろん、残っている周りの天然歯のケアも行っていく。そして、これからは、患者さんの生活状況によってはカラダの調子の変化も考慮して、医科と対診を行いながらメンテナンスを行っていく必要があります。
次回に続く