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「しらとり歯科医院が答える!インプラント治療のギモン|歯を失う前に知っておきたい「噛む力」と「食感」の真実2」

仙台市 宮城野区 しらとり歯科医院です。歯を失った際に、選択肢として、ブリッジ治療、入れ歯、インプラント治療がありますが、「何もしない」という選択も状況によってはあるのかもしれません。しかし、歯がない(特に奥歯がない)状態を放っておくと、確実に不具合が生じていきます。今回は「噛む力」に着目して天然の歯とブリッジ治療、入れ歯、インプラント治療の違いについてお話しします。

 

1. インプラント手術の実際から注意点まで徹底解説

・インプラント手術の実際

・知らないでは済まされない失った歯が招く問題

・歯を失う前に知っておきたい「噛む力」と「食感」の真実

・術後の注意点

・事前によく聞かれる質問

 

 

 

【歯を失う前に知っておきたい「噛む力」と「食感」の真実2】

「食感」はどこで感じる?天然の歯は「食感」のスペシャリスト

世界一豊かな日本語の「食感」表現 日本人の食へのこだわり

噛む力は生きる力 健口が人生を豊かにする

 

 

 

 

「食感」はどこで感じる?天然の歯は「食感」のスペシャリスト

 前回に続き、天然の歯と入れ歯、ブリッジ、インプラントの違いを「食感」に着目して、お話しします。食感(歯ざわりや歯ごたえ)という感覚は、歯の感覚(歯根膜)と、顎周囲にある筋肉(咀嚼筋)の感覚から成り立っていると考えられています。 この歯の感覚とは、知覚過敏やむし歯になったときの冷たいものが「しみたり」、「痛い」感覚とはまた別のものです。歯の感覚は、歯の表面で感じるのではなく、歯の根の周りをおおっている歯根膜(圧力を感じるセンサー)で感じます。

また、顎周囲にある筋肉の感覚とは、顎を動かす筋肉の中にあるセンサー(筋紡錘)が感じる感覚のことです。筋肉の感覚はたいへん敏感で、例えば道を歩いていて、段差や高さの不揃いなところがあれば、目でみてもわかりにくいわずかなものでも、足の筋肉の感覚が働いてすぐに感じとることが可能です。

食べ物を歯根膜のセンサーが感じ、そのときの咀嚼筋にかかる力を、筋肉のセンサーが受け取ります。それらの情報を脳のコンピューターで総合的に判断することで、歯ざわりや歯ごたえという感覚が生まれると考えられています。

歯がなくなった場合はどうなるのでしょうか。極端な例ですが、総入れ歯の場合、入れ歯を支える歯肉のセンサーが歯根膜のセンサーの代わりをすると考えられています。部分入れ歯やブリッジ治療は、失った歯の部分にダミーの歯があり、残っている歯に噛む力や噛んだ感覚が負担されます。「感度」という点では、天然の歯でなければ食感は少し落ちるのかもしれません。

 

 

 

 

世界一豊かな日本語の「食感」表現 日本人の食へのこだわり

 少し視点を変えて「食感」についてお話します。普段食事をしていて「硬い」、「柔らかい」をはじめ、「サクサク」、「ふわふわ」といった「食感表現」を使うことがあるかと思います。日本語の食感表現は極めて数が多いと言われていて、日本語は445語あるのに対して、英語やドイツ語では約100語、フランス語は227語、中国語は144語と言われています。

なぜ、日本語の食感表現は数が多いのでしょうか。 実は用語445語のうち、約7割程度、擬音語・擬態語(サクサク、ふわふわなど、 感覚の印象を文字で模した言葉)が割合を占めていると言われていて、日本の文化圏、言語圏の食の特徴を強く映していると言われています。

擬音語・擬態語は微妙なニュアンスを表現することができ、粘り気や弾力の表現数が圧倒的に多いのが特徴です。日本でよく食べられている食材や日本人の食感の好みが背景にあると考えられていて、具体的には納豆、とろろ、こんにゃく、かまぼこといった、粘りや弾力のある食材が日本人の食卓には多く登場します。英語などに比べて、日本語の食感に関する表現は極めて多彩なのは、日本人は食に対しこだわりをもち、繊細な感覚を持ち合わせていることが背景にあるのではないでしょうか。

 

 

 

 

噛む力は生きる力 健口が人生を豊かにする

 超高齢社会である現在、2050 年には全人口の4割が65歳以上の高齢者が占めるとされており、健康寿命の延伸、Quality of life(QOL)の向上が重要な課題となっています。日々の生活の中で家族や友人と「話す・笑う・歌う・食べる」ことで感じる、幸せな気持ちが大切で、それはお口の健康と強く結びついています。

麻生太郎氏が過去に国会で「人生にとって2番目に大事なことは何ですか?」と問われた際、「人間が生きていくうえで大事なことは、朝、希望を持って目覚め、昼は懸命に働き、夜は感謝と共に眠る。この気持ちだと思います。」と答えています。

当たり前のようですが、歩いて買い物に行ったり、家族や友人と会ったり、旅行や食事を楽しんだりすることは、健康でないとできません。運動や趣味は健康であればこそ。健康でなければ、何も始まりません。

「噛む力」は「生きる力」とよく言いますが、良好な咬合関係は脳の活性化、認知症など全身疾患にも関係することが明らかになってきています。歯を失った時に、まず大切なことは、噛む力を回復させることです。「噛む力」を回復することが、「生きる力」になり、健康につながります。

 

 

次回に続く