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「しらとり歯科医院が答える!インプラント治療のギモン|歯を失う前に知っておきたい噛む力と食感の真実」

仙台市 宮城野区 しらとり歯科医院です。歯を失った際に、選択肢として、ブリッジ治療、入れ歯、インプラント治療がありますが、「何もしない」という選択も状況によってはあるのかもしれません。しかし、歯がない(特に奥歯がない)状況を放っておくと、確実に不具合が生じていきます。今回は「噛む力」に着目して天然の歯とブリッジ治療、入れ歯、インプラント治療の違いについてお話しします。

 

1. インプラント手術の実際から注意点まで徹底解説

・インプラント手術の実際

・知らないでは済まされない失った歯が招く問題

・歯を失う前に知っておきたい「噛む力」と「食感」の真実

・術後の注意点

・事前によく聞かれる質問

 

 

【歯を失う前に知っておきたい「噛む力」と「食感」の真実】

あなたの噛む力、何パーセント?歯を失った後の「噛む力」の変化

歯を失うことの本当の意味:忘れてしまう「力」と「食感」のバランス

インプラントと天然歯の決定的な違い:食事を楽しむ!知っておきたい「歯根膜」がもたらす繊細な食感

 

 

あなたの噛む力、何パーセント?歯を失った後の「噛む力」の変化

 これまでの話の中でも出てきましたが、一般的に自分の歯で噛む力を100%とすると、部分入れ歯では30%、総入れ歯では10~20%に噛む力が落ち着くと言われています。具体的にいうと、奥歯1本には最大で約40〜50kgの力がかかりますが、総入れ歯になると5kg程度になります。噛む力だけでいえば、総入れ歯になると食べられるものが制限されてしまいます。(※噛む力だけでいえば、インプラントは天然の歯に近いと言われています。)

 

 

歯を失うことの本当の意味:忘れてしまう「力」と「食感」のバランス

 ヒトの歯は(智歯を除く)28本、前歯と奥歯ではもちろん、それぞれに上下での噛み方、加わる力、機能・役割があります。個人での違いがありますが、1本でさえ歯を失うことで、絶妙に保たれていた「力」のバランスは崩れていきます。

歯周病や虫歯、外傷(事故によってぶつける)などのアクシデントによって歯は失われていきますが、1本、2本と歯を失っていくと、バランスが崩れるのはもちろん、ある感覚が失われていきます。ヒトは環境が変わっても、からだが適応していきますが、口の中も同じで、歯が無い環境に慣れていきます。ここで大切なのは、状況に慣れていくと共に「食感」を忘れていくということです。

 

 

実は、入れ歯やインプラントといった治療は、本来感じている「食感」と比べ感覚が異なりと言われています。とても繊細な話であり、実際に気づく方や気にされない方もいますが、入れ歯治療やインプラント治療を行うと、食感の変化や天然歯とは明らかに異なる感じが出てくるそうです。なぜ違いが出てくるのか、その答えは「根っこ」の部分の違いにあります。

 

 

インプラントと天然歯の決定的な違い:食事を楽しむ!知っておきたい「歯根膜」がもたらす繊細な食感

 インプラントは、人工歯根と言われますが、天然歯の根とは決定的な違いがあります。天然歯の根部分は、歯根膜といわれるセンサーで覆われており、わずかなものでも噛む刺激を察知することができます。またクッションの役目があり、0.1mm程度沈み込むようになっていて、約40〜50kgの負荷がかかったとしても、過剰な負荷がかからないようになっています。

一方、インプラントは骨と直接結合しており、根部分に歯根膜はなく、センサーやクッションがありません。意外と知られていないかもしれませんが、感覚が本来の歯ほど繊細ではないため、強く噛み込みすぎる傾向を持っています。沈み込みがなく、噛む刺激が伝わりにくいので、噛み心地に多少、差が出てしまいます。

当たり前のようですがヒトは歯があることで「食感」を楽しみます。それは何にも代え難いもので、そういったことを考えても「生まれ持った歯」には勝るものはありません。

 

次回に続く